コンタクトレンズの付け方とうまく入れるコツ【初心者でも簡単】
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コンタクトレンズを入れるのが初めての方は、「入れるのが難しい」「入れるのが怖い」と感じるのではないでしょうか?
デリケートな目に直接入れるため怖いと感じてしまうのは自然な感情です。
でも、コンタクトレンズの正しい入れ方が分かれば簡単に入れることができ、慣れていけば少しずつ恐怖心もなくなるはずです。
この記事では正しいコンタクトレンズの付け方とコツを解説していきます!
コンタクトレンズの付け方とうまく入れるコツを解説
コンタクトレンズの付け方やうまく入れるコツを「ソフトレンズ」と「ハードレンズ」に分けて詳しく解説していきます。
まずコンタクトレンズを付ける前にやるべきことは、目やレンズが傷つかないよう爪を短く切り、丸くなめらかにしておくことです。
また、手と指は石鹸できれいに洗い、水道水でよくすすいでください。
化粧品やハンドクリームが残ったままだとコンタクトレンズが汚れる可能性があります。
ソフトレンズ
①まず左右の度数の確認をしましょう。
レンズを容器から取り出し、利き手の人差し指の先にレンズをのせ、傷や汚れが付着していないか確認をしてください。
レンズには表裏があり、おわんの形であれば表なのでそのまま装着します。
レンズの縁が反れていると裏になります。
乱視用のコンタクトレンズにはガイドマークがあります。
レンズの種類によって決められた位置があるので、指の先にのせた後はガイドマークを正しい位置に動かしてください。
- コツ
- 容器からレンズが取り出しにくいときは、保存液ごと手のひらに取り出してください。
レンズをのせている指が濡れていると装用するときに指から離れなくなってしまうので、きちんとタオルなどで水分を拭き取りましょう。
②レンズをのせている利き手の中指で下まぶたを引き下げます。
もう一方の手の人差し指で上まぶたを引き上げます。
上まぶたは指をまつ毛の生え際に当てると目を大きく開けることができます。
- コツ
- 上下のまぶたをしっかり開きましょう。
レンズがなかなか入らないのは、直前のまばたきや目の開きが足りずレンズにまつ毛やまぶたが当たってしまうからです。
③黒目(角膜)が目の真ん中にくるように鏡を使って確認してください。
目を大きく開けたまま黒目にゆっくりレンズを近づけそっとのせます。
このとき、上目づかいにならないよう、真っすぐ鏡に映る目を見てください。
まばたきをしないよう我慢しましょう。
- コツ
- 初めての方は片目を閉じてしまいがちになります。
レンズを入れない方の目も開けることで入れやすくなります。
④黒目に正しくのせたら、まぶたを押さえていた指をゆっくり離します。
強くまばたきをしたり指を急に離すとレンズが外れてしまうので、ゆっくりとまばたきをしてください。
- コツ
- レンズと目の間に空気が入ると、外れたり違和感の原因になるので、ゆっくりまばたきをしてレンズをなじませてください。
⑤レンズが黒目にのっているかどうか片方の目を隠して確認をしてください。
左右の見え方を比べ、レンズが入っているか確認をしましょう。
ハードレンズ
ハードレンズの入れ方はソフトレンズとほとんど同様です。
ハードレンズは素材に水分を含まず黒目(角膜)よりも小さい、かたい素材でできています。
直径が小さいためソフトレンズより目を大きく開けなくても入りやすいですが、レンズを装用したあとに強くまばたきをしてしまうと、目の中でレンズがずれてしまうので、ゆっくりまばたきをしましょう。
ただ、ハードレンズは初めての方には異物感があり慣れる時間が必要です。
自分に合ったコンタクトレンズを見つけるために眼科医療機関の受診をおすすめします。
コンタクトレンズの入れ方でよくある4つの質問
コンタクトレンズが初めての方は分からないことや不安なことが多いと思います。
あなたの不安が解消されるためにもよくある4つの質問について答えていきます!
【Q1】目が小さいとコンタクトが入りにくいですか?
目が小さめだったり、細めだったりすると、多少は入りにくいかもしれませんがコツを掴めばスムーズに入れることができるようになります。コンタクトレンズが入りにくい原因として多いのは、「正しい入れ方をしていない」ことです。
初めてコンタクトレンズを入れる方は恐怖心で徐々にまぶたを閉じたり、まばたきをしてしまうため、なかなか入りません。
レンズを入れるときは、指をまつ毛の生え際にしっかり当てて固定すると入りやすくなります。
また、コンタクトレンズは種類によって直径が異なります。なので、入りにくいのであれば小さい直径のレンズを選択しましょう。ハードレンズの場合は、黒目(角膜)より小さいためソフトレンズより比較的入りやすいです。
【Q2】コンタクトを入れるのが怖いです
コンタクトレンズはメガネと違って直接目にレンズを入れるので、初めてコンタクトレンズを入れる方は怖いと感じますよね。
ソフトレンズは水分を含んだ柔らかい素材で出来ており、レンズも薄く作られているため付け心地は良いです。
ですが、初めての場合は異物感や違和感は多少でます。付けていられないほどの痛みでなければ、時間を置いて慣らします。慣れない場合は種類を変えて試しましょう。
また、「コンタクトレンズが目の裏側に入っていくのでは?」と不安になる方もいると思います。ですが、目の構造上まぶたの奥は袋状になっているためレンズが目の裏側に入ることはありません。レンズを探そうと何度も目をこすってしまう方が、目を傷つけてしまいますので、目に違和感があれば眼科医療機関を受診しましょう。
【Q3】指から離れないのですが?
コンタクトレンズが指から離れない場合は、以下の3つの原因を疑い、それに対する対処法をとってみてください。
- レンズが指の腹におわんの形で立っておらず、指の上で倒れていると目に付けようとした時に指から離れにくいです。
- 黒目にレンズを無理に押し付けても入りません。やさしく黒目にのせましょう。
- 指が濡れているとレンズが離れにくいので、装用をする前に指の水分はタオルなどでしっかり拭き取りましょう。
【Q4】入れると痛いです
コンタクトレンズを装用したときに痛みを感じた場合はすぐに外してください。
目が痛くなる理由には以下のようなことが考えられます。
- ①目の乾燥
- エアコンや暖房により空気が乾燥している場合や、パソコンやスマホを長時間見ることでまばたきが減少すると、目から涙が蒸発しやすくなります。
- ソフトレンズ利用者は特に影響を受けやすく、ソフトレンズに含まれる水分が蒸発し涙を吸収しようとするのでより乾きを強く感じます。
意識的にまばたきをし、涙を循環させるよう心がけてください。
また、乾きを感じたらコンタクトレンズ用の目薬を使って目のケアをしてあげましょう。 - ②コンタクトレンズの破損、変形
- コンタクトレンズを破損または変形させてしまう原因としては、
・レンズを取り出すときや外すときに爪で傷つけてしまう。
・ケアのときのこすり洗いが過度である。
・古いレンズを使用した。
・保存液にしっかり浸かっておらずレンズが乾いていた。
などがあります。必ず装用をする前にレンズに破損や変形がないか確認をしましょう。 - ③目に異物が入っている
- 痛みを感じた場合はコンタクトレンズを外して目を洗ってください。(※1)
コンタクトレンズに汚れが付着している可能性もあるので、一度すすぎ液で洗い流してから装用しましょう。
それでも違和感があれば、眼科医療機関を受診しましょう。
(※1)目は水道水で洗ってはいけません。防腐剤の入っていない人工涙液を1~3滴ほど点眼してください。 - ④眼病を起こしている
- 眼病を起こしている場合は炎症しているため、痛みを伴うことがあります。
人によって痛みの程度は異なりますが、ゴロゴロするといった違和感や激しく痛みを感じる場合もあります。
痛みのほかに充血や涙が止まらなかったり、めやにが出るなどほかの症状を伴うことが多いです。※参考1
目に異常を感じた場合は装用を中止し、すぐに眼科医療機関を受診してください。
目に傷が付いていたり眼病を引き起こしている場合があります。
コンタクトレンズ外し方とうまく外すコツを解説
ソフトレンズとハードレンズで外し方が異なります。
誤った外し方は目を傷つける可能性があるので、正しい外し方とコツを解説していきます!
ソフトレンズ
①手を洗い、指の水分をしっかりタオルなどで拭き取ってください。
あごを引き、上目づかいにして鏡を見ます。
両手で上下のまぶたを大きく開き、黒目の上にレンズがあるのを確認してください。
- コツ
- 下目づかいや、指に水分が残っていると外れにくいです。
上のまぶたはまつ毛の生え際から押さえてください。
②人差し指の腹で黒目の上にあるレンズを白目まで半分ほど下げます。
人差し指と親指でVの形を作ります。
4時と8時の方向にレンズをつまみます。
- コツ
- Vの形を作った指は横に向けず、指先が上に向くように目に近づけます。
レンズが下がりにくいときは、力づくで下げずに目薬などを使用して、何度かまばたきしてから動かしてください。
レンズをつまむ際は爪でつままないようにしましょう。
③レンズを押し上げるように中央に寄せると外せます。
黒目と白目の境目には少し段差がありますので、白目にずらすことでレンズが浮きやすくなり無理なく外せるようになります。
- コツ
- 親指と人差し指が離れないようにしてください。
押し上げる力が弱いと外れないので、何度か試して力加減を調整してください。
黒目の上からコンタクトレンズを外すと、目に傷がつく可能性があり危険です。
小さな傷でも激しい痛みを感じることもあります。
コンタクトレンズが外れにくいときは、目が乾燥して張り付いている可能性が高いです。
無理に取るのは目を傷つける恐れがあるので、目薬などで水分を補給してから外しましょう!
ハードレンズ
ハードレンズの外し方は二種類あります。
まずは共通することとして、手を洗い、指の水分をしっかりタオルなどで拭き取ってください。
黒目の上にレンズがあることを確認します。
part1
目を大きく開き、外す目と同じ側の人差し指で目尻の内側を押さえ、横に引っ張ります。
そのままゆっくりまばたきをすると外れます。
もう一方の手のひらで落ちてくるレンズを受け止めてください。
- コツ
- レンズのふちが上まぶたと下まぶたに引っかかり挟まれて外れるので、目を大きく開けて引っ張ることが大切です。
part2
両手の人差し指を上下のまぶたに当てます。
目を大きく開け、上のまぶたでレンズの上端を押さえます。
下まぶたを押し上げて、レンズを挟むようにするとまぶたに引っかかり外れます。
外れたレンズを見失うと見つけにくいので、排水溝や床に落とさないよう気を付けてください。
【まとめ】まずはコンタクトレンズの正しい付け方とコツを知りましょう
この記事では、コンタクトレンズの正しい付け方や外し方、そのコツを紹介していきました。
初めてのコンタクトは慣れるまでが大変かと思います。
しかし、正しい付け外しのコツが分かれば簡単にできるようになります!
快適なコンタクト生活の為に実践を繰り返し、慣れていきましょう!
誤ったコンタクトレンズの付け外しは、思わぬ眼障害に繋がることがあります。
目に痛みや違和感などの異常を感じた場合は装用を中止してください。
一人で対処しようとせずにすぐに眼科医療機関を受診しましょう。
参考資料
- 参考1:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構:コンタクトレンズによる眼のトラブル
- https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-devices/qa/0001.html