コンタクトレンズの装着時間の目安とは?初めてなら短めが理想!
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コンタクトレンズは1日に何時間まで装着しても良いか知っていますか?
気付いたら朝から晩までコンタクトレンズを付けていて、目に不調が出てしまうということも多いのではないでしょうか。
コンタクトレンズの1日の装着時間の目安は「12~16時間まで」です。ただし、実際に装着可能な時間は個人差があります。
この記事では、コンタクトレンズの装着時間について詳しく解説しています。ぜひ最後までご覧ください。
コンタクトレンズ装着時間の目安・理想とは
どのような種類のコンタクトレンズを使用していたとしても、装着時間は短いことが理想です。下記の4点をしっかり意識して、正しく使用しましょう。
- 1日の装着時間の目安は12~16時間まで
- 装着できる時間には個人差がある
- 初めてなら短時間から徐々に慣らしていく
- 1DAY・2WEEKなどの使用期間も守る
それぞれ詳しく解説していきます。
1日の装着時間の目安は12~16時間まで
コンタクトレンズの1日の装着時間の目安は「12~16時間まで」です。ただし、実際に装着可能な時間はレンズや個人によって差があります。
コンタクトレンズには「終日装用」と「連続装用」があります。※参考1
終日装用コンタクトレンズ | 起きている間に装着して、寝る時に外すタイプ |
連続装用コンタクトレンズ | 眼科医の許可する期間内であれば、眠っている間も装着可能なタイプ |
終日装用コンタクトレンズは、24時間装着できるという意味ではありません。1日の装着時間は、ハードコンタクトレンズやシリコーンハイドロゲル素材でできたソフトコンタクトレンズで約16時間まで、従来素材(ハイドロゲル素材)のソフトコンタクトレンズで約12時間までが目安です。
連続装用コンタクトレンズの場合、連続装用が可能かどうかは医師の判断によります。自己判断で連続装用することはやめましょう。
コンタクトレンズを付けたまま眠ってしまった際の目への影響や対処法は、こちらの記事で詳しく解説しています。

装着できる時間には個人差がある
装着時間の目安は1日平均12~16時間までとされていますが、それはあくまでも目安です。目の状態には個人差があり、生活環境や使用しているコンタクトレンズの種類によっても変わります。
自己判断で装着時間を伸ばしてはいけません。必ず医師から指示された装着時間を守り、目に負担をかけないようにしましょう。
初めてなら短時間から徐々に慣らしていこう
初めてコンタクトレンズを使用する場合は、初日から長時間付けてしまうと目に負担がかかってしまいます。
最初の1日目は6時間、2日目は8時間、3日目は10時間…といった具合に装着時間を徐々に延ばして慣らします。ただし、慣れる時間には個人差があるため、眼科医の指示に従いましょう。

1DAY・2WEEKなどの使用期間も守ろう
コンタクトレンズを使用する際は、装着時間だけではなく「使用期間」を守ることも大切です。
1DAYのコンタクトレンズは、一度外したら再度付けることはできません。当日中であっても再使用せずに新しいコンタクトレンズを付ける必要があります。
2WEEKのコンタクトレンズは、開封してから2週間が使用期限です。コンタクトレンズを使用していない日があった場合でも、開封してから2週間経ったら新しいコンタクトレンズに交換してください。
目のトラブルを防ぐためにも、きちんと使用期間を守りましょう。
1DAYコンタクトレンズを2日使った際の危険性については、こちらの記事で詳しく解説しています。

コンタクトレンズの装着時間が長いとどうなるか
コンタクトレンズの使用に慣れてくると、取り扱いや毎日のケアがだんだん雑になってきたり、「このくらいなら大丈夫」と長時間付けたままにしたりする傾向があります。しかし、そのような過信は禁物です。
コンタクトレンズを装着している時間が長すぎると、下記のようなトラブルの原因となってしまいます。
- 目の乾燥や疲れ
- 酸素不足による角膜障害
普段目の乾燥や疲れを感じている方は多いかと思います。もしかすると、そういった症状はコンタクトレンズを長時間装着していることが原因かもしれません。また、酸素不足によって角膜障害が生じた場合、最悪失明に至ることもあります。
それぞれ詳しく解説していきます。
乾燥や疲れといったトラブルの原因になる
ソフトコンタクトレンズには水分が含まれており、時間の経過とともに水分が蒸発して乾燥します。また、コンタクトレンズは体にとっては異物のため、長時間装着していると目に負担がかかり、目が疲れる原因となります。
目の乾燥や疲れを防ぐためには、帰宅後はすぐにコンタクトレンズを外してメガネにするなどして、できるだけ装着時間を短くすることが大切です。また、人口涙液の点眼や意識的にまばたきを増やすことも効果的です。ただし、症状が改善しない場合は早めに眼科を受診しましょう。
目の疲れの原因と解決方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

酸素不足による角膜障害の原因になる
目の角膜には血管がありません。そのため、涙を介して空気中の酸素を取り入れています。コンタクトレンズは角膜の表面を覆ってしまうため、酸素不足に陥りやすいです。
酸素が不足した角膜は傷つきやすく、感染症や角膜障害の要因にもなります。
■角膜内皮障害
角膜内皮障害とは、角膜の内皮細胞が減少し、角膜がむくんで透明性が失われた状態のことをいいます。一度減ってしまった角膜内皮細胞は増えることがなく、細胞を増やす治療法もありません。視力低下や痛みといった症状が進行すると、角膜移植による治療が必要です。※参考2

■角膜新生血管
角膜新生血管とは、本来は血管のない角膜に結膜(いわゆる白目の部分)から血管が入り込み、酸素不足を補おうとする状態のことをいいます。コンタクトレンズの長時間装着で角膜が酸素不足になると、酸素を供給するために結膜から角膜中心に向かって血管が伸びてくるのです。自覚症状がないため、気付かないうちに進行していることがあります。

このような目のトラブルを引き起こさないためには、コンタクトレンズの装着時間をできるだけ短くすることが大切です。また、酸素を通しやすい特長を持ったコンタクトレンズを選ぶことも有効です。
酸素透過率の高い「ハイスペックコンタクト」については、こちらの記事で詳しく解説しています。

眼科医に指示された装着時間を守ろう
コンタクトレンズは決められた装着時間を守らないと、目にさまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。必ず医師の指示に従って、正しく使用してください。
また、自覚症状がないまま眼障害が進行していることもあります。そのような事態を防ぐためにも、目の定期検診を受けましょう。
アットコンタクトでは、目に負担をかけにくい酸素透過率の高いコンタクトレンズを多数取り揃えています。購入の際はぜひご利用ください。
参考資料
- 参考1:一般社団法人 日本コンタクトレンズ協会:コンタクトレンズとは
- https://www.jcla.gr.jp/contactlens/index.html
- 参考2:公益財団法人 日本眼科学会:角膜内皮障害
- https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=18