コンタクトレンズケースの正しい使い方は?清潔に保つための洗い方・ケア方法
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「コンタクトレンズケースに正しい使い方ってあるの?」「ケースは毎日洗っているけど、どのタイミングで交換したら良いの?」という疑問はありませんか?
コンタクトレンズケースは、定期的に交換するなど、正しい使い方があります。
間違った使い方は、眼病のリスクやコンタクトレンズを傷付ける原因につながるので、注意が必要です。
コンタクトレンズケースの正しい使い方を知り、安心安全にコンタクトレンズを使用しましょう!
この記事では、コンタクトレンズケースの正しい使い方と、清潔に保つためのケア方法について解説していきます。
コンタクトレンズケースの正しい使い方
コンタクトレンズケースを使うときは、ケースを清潔に保つよう心掛けましょう。
コンタクトレンズをきれいにケアしていても、汚れたコンタクトレンズケースを使っていては、眼障害を引き起こす可能性があります。
また、コンタクトレンズケースを収納する場所も大切です。
ケースをそのまま保管することは、衛生的とは言えません。
トレイなどに収納することで、衛生的な環境が整います。
1日使い捨てコンタクトレンズ以外は、ケースが必要です。
眼障害を引き起こさないためにも、正しい使い方を知り、ケースを清潔に保ちましょう。
コンタクトレンズケースの代用は避ける
コンタクトレンズケースを何か別のもので代用することにより、間違った方法で保存すると、眼障害やレンズの破損につながるため避けましょう。
コンタクトレンズの間違った保存例として、以下の3つが挙げられます。
- ペットボトルのキャップに保存
- 小皿やコップに保存
- ハードコンタクトレンズをソフト専用のケースに保存
それぞれ詳しく解説します。
- ペットボトルのキャップに保存
- ケースの代用として、最も多いのがペットボトルのキャップです。
しかし、飲み物の成分や雑菌が残っている可能性があり、目に悪影響を及ぼしかねません。 - 小皿やコップに保存
- 小皿やコップで代用すると、塗料がコンタクトレンズに付着することもあるため、目に良くありません。
- ハードコンタクトレンズをソフト専用のケースに保存
- ハードレンズは硬い素材なので、ソフト専用のケースに保存してしまうと、ケース素材とレンズ素材の摩擦で、レンズが傷付く可能性があります。
- コンタクトレンズケースを代用する前に、コンビニやドラックストアで確認しましょう。
1日使い切りのケア用品とケースがセットで販売されています。 - 目の安全を守るためにも、コンタクトレンズケースの代用は避けてください。
コンタクトレンズケースの洗い方・ケア方法
コンタクトレンズを清潔に使用するためには、レンズケアだけでなくケースのケアも大切です。
ケースが不衛生だと、コンタクトレンズを清潔にしても、汚れが付着してしまい意味がありません。
ケースの洗い方・ケア方法は、ソフトレンズケースとハードレンズケースで異なります。
以下の手順を参考にしてください。
流水で洗う
- 【ソフトレンズケース】
- ①コンタクトレンズを取り出したあと、ケースの中にある保存液を捨ててください。
- ②ケースの内側と外側を流水かMPS(※)でしっかりと洗ってください。
- ③フタもケースと同様にしっかりと洗ってください。
- ※MPS(マルチパーパスソリューション)とは、洗浄・すすぎ・保存・消毒という、ソフトレンズのケアがすべて行える消毒液です。※参考1
- 【ハードレンズケース】
- ①コンタクトレンズを取り出したあと、ケースの中にある保存液を捨ててください。
- ②ケースを流水でしっかりと洗ってください。
- ③レンズを挟むホルダーもしっかり洗ってください。
- ④定期的にケースの中を綿棒などで、こすり洗いをしてください。
乾燥させる
乾燥させるときは、ソフトレンズケースとハードレンズケースに違いはありません。
以下が手順になります。
- ①コンタクトレンズケースの置き場は、風通しが良く、清潔な場所を選んでください。
- ②水をよく切り、フタは開けた状態にしましょう。
- ③布で拭くと雑菌が付着する可能性があるため、必ず自然に乾かしてください。
- ワンポイント
- きれいに洗っても洗面台の上で乾かすと、水が飛び散ったり、ケースの中に水が溜まったりするため、雑菌が繁殖することがあります。
- そのため、コンタクトレンズケースの置き場として、乾燥トレイがおすすめです。
- 乾燥トレイは吸水性と速乾性に優れています。
水分をすばやく吸収するため、より清潔な環境でコンタクトレンズを保存することができるのです。
「コンタクトレンズケース」のケア方法を詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。※参考2
コンタクトレンズケースはまめな交換が必要
ソフトコンタクトレンズケースは「1.5ヶ月~3ヶ月に1回」、ハードコンタクトレンズケースは「半年に1回」の交換が必要です。
しっかりケアしていても長期間使用することで、コンタクトレンズケースに汚れが蓄積されます。
また、何日も同じ保存液を入れておくと、菌が繁殖してしまうのです。
このように、コンタクトレンズケースの交換や洗浄を怠っていると、「バイオフィルム」が発生します。※参考3
バイオフィルムとは、無色透明の膜のようなもので、膜の中には多数の細菌が生息しており、煮沸消毒以外ではなかなか死滅しません。
バイオフィルムが発生したケースに、コンタクトレンズを保存すると、細菌がレンズに付着し、眼障害を引き起こす可能性があります。
眼障害を未然に防ぐには、コンタクトレンズケースをしっかり洗い、定期的にケースを交換することが大切です。
コンタクトレンズケースの正しい選び方
コンタクトレンズケースの正しい選び方には、以下の5つが挙げられます。
- ①ソフトコンタクトレンズ専用ケースを選ぶ
- ②ハードコンタクトレンズ専用ケースを選ぶ
- ③ハードコンタクトレンズのケースは仕切りの有無で決める
- ④左右(上下)の区別が分かりやすい
- ⑤旅行にはセット商品が便利
それぞれ詳しく解説します。
- ①ソフトコンタクトレンズ専用ケースを選ぶ
- 1日使い捨て以外は、コンタクトレンズケースが必要です。
レンズ全体が保存液に浸かる必要があるため、横に平たいケースを選びましょう。 - また、過酸化水素消毒※参考4では、縦に長いケースが多いです。
- ②ハードコンタクトレンズ専用ケースを選ぶ
- ハードコンタクトレンズは、硬い素材のため、ケースの中で固定されていないと、レンズが傷付く可能性があります。
そのため、固定できるホルダーの付いたケースを選びましょう。 - ③ハードコンタクトレンズのケースは仕切りの有無で決める
- ハードコンタクトレンズのケースには、左右を分ける仕切りがあるものとないものがあります。
- 衛生面を重視するなら、仕切りがあるケースが良いでしょう。
左右それぞれに保存するため、より清潔に保つことができます。
また、間違って保存液ごと排水溝に流してしまっても、片方のレンズだけで済むのです。 - ④左右(上下)の区別が分かりやすい
- コンタクトレンズを左右で間違えて装用しないために、左右(上下)が区別しやすいケースを選びましょう。
- たとえば、R(右)・L(左)と表記されているケースや、左右でフタの色が異なるものがおすすめです。
- ⑤旅行にはセット商品が便利
- 旅行や持ち運びが多い方は、コンタクトレンズケースと保存液用のボトルがセットのものを選びましょう。
- ケースのほかに、コンタクトレンズのケアに必要なものが入っているので、コンパクトに収納できます。
コンタクトレンズケースを清潔に保とう
目の安全を守るには、コンタクトレンズケースをまめに交換し、清潔に保ちましょう。
コンタクトレンズケースは、コンタクトレンズの種類や洗浄方法によって、形状が異なります。
ケースの代用は、眼障害につながるため、自分に合ったケースを正しく使いましょう。
また、コンタクトレンズケースの交換を怠るとケースが不衛生になり、レンズが汚れるだけでなく、レンズの寿命も縮めてしまうのです。
コンタクトレンズを「長持ちさせる方法」を知りたい方は、こちらで詳しく解説しています。

参考資料
- 参考1:日本コンタクトレンズ学会:ソフトコンタクトレンズのケア
- http://www.clgakkai.jp/general/study04-4.html
- 参考2:日本コンタクトレンズ学会:正しいコンタクトレンズのケア
- http://www.clgakkai.jp/general/study.html
- 参考3:公益社団法人 日本眼科医会:5.ケース汚染-バイオフィルムが鍵
- https://www.gankaikai.or.jp/health/34/05.html
- 参考4:日本コンタクトレンズ学会:ソフトコンタクトレンズのケア
- http://www.clgakkai.jp/general/study04-3.html