コンタクトレンズが張り付いたときの外し方とは?原因や未然に防ぐ方法も紹介!
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コンタクトレンズを使っていて、目に張り付いてしまったという経験はありませんか?
コンタクトレンズが目に張り付くと、不快感からすぐに外したくなりますよね。
しかし、目に張り付いたレンズは、なかなか外れないでしょう。
コンタクトレンズを快適に使うためには、レンズが張り付く原因を知り、トラブルを未然に防ぐことが大切です。
この記事では、コンタクトレンズが張り付いたときの対処法や予防法を詳しく解説していきます。
コンタクトレンズが張り付く原因とは
コンタクトレンズが目に張り付く主な原因は、「目の乾燥」です。
目の乾燥は、以下3つの理由が考えられます。
- ①病気
- ②環境
- ③コンタクトレンズ
それぞれ詳しく解説していきます。
- ①病気
特に多い症例として、「ドライアイ」や「結膜炎」が挙げられます。
ドライアイの涙不足や、結膜炎によるレンズ汚れは、目に乾燥をおよぼすのです。病気により乾燥をともない、レンズが張り付く場合は、治療しなければいけません。
そのまま放置すると、症状が悪化して眼障害を引き起こす危険性があります。レンズの種類や使い方を、眼科に相談したほうが良いでしょう。
- ②環境
デスクワークやエアコンなどの生活環境も、目の乾燥に大きく影響します。
パソコンのモニターが正面にあると、目を見開くことになり乾燥しやすいです。
その場合は、パソコンのモニター画面を目線より下方に設置したほうが良いでしょう。エアコンの風が直接当たるのも、乾燥するため良くありません。風向きを調整しましょう。
- ③コンタクトレンズ
コンタクトレンズを誤った方法で使ってしまうと、目に乾燥をおよぼします。
装用時間が、長くなり過ぎないよう注意が必要です。また、使用期間を過ぎたレンズは眼障害につながるので、使ってはいけません。
必ずコンタクトレンズの使用方法を守りましょう。
コンタクトレンズの使用方法については、こちらをご参照ください。※参考1
コンタクトレンズが張り付いたときの外し方
コンタクトレンズが張り付いたときは、目に潤いを与えることが大切です。
このようなトラブルは、「コンタクトレンズを長い時間付け過ぎてしまった」または、「コンタクトレンズを付けたまま寝てしまった」などの誤った使い方によって起こります。
また、コンタクトレンズが張り付いた位置によって、対処法も異なります。
まずは、張り付いた位置が「目の表面」なのか、「まぶたの裏」なのか判別すると良いでしょう。
それぞれの対処法を詳しく解説していきます。
目の表面に張り付いたとき
目の表面に張り付いたコンタクトレンズを無理に外すと、角膜を傷付けてしまう危険性があります。
一度目を閉じて、目の中に涙を行きわたらせると、外れやすくなるでしょう。
それでも取れないときは、コンタクトレンズ用の目薬を1滴点してから外してみてください。レンズがスムーズに外れるまで繰り返しましょう。
まぶたの裏に張り付いたとき
コンタクトレンズが黒目から大きくズレると、まぶたの裏に張り付きます。
まずは、ゆっくりとまばたきをし、レンズが黒目の位置に戻るようにしましょう。
ゆっくりとしたまばたきを繰り返しても、レンズが黒目の位置に戻らない場合は、目を閉じて眼球を上下左右に動かしてみてください。レンズが黒目の位置に戻ったら、外れやすくなります。
それでも取れないときは、コンタクトレンズ用の目薬を1滴点して、まばたきを繰り返しましょう。
コンタクトレンズが張り付くと、自力で外せないこともあります。
苦戦する場合は無理をせず、眼科で診てもらったほうが安心です。
さらに詳しく対処法を知りたい方は、こちらをご参照ください。

コンタクトレンズが張り付くのを防ぐには
コンタクトレンズが張り付くのを防ぐには、乾燥・汚れ・ベースカーブが合っていないなどの、不具合を予防することが大切です。
しかしながら、本人に不具合の自覚がないこともあります。
コンタクトレンズが張り付く不快感に、個人差があるからでしょう。
コンタクトレンズが張り付く症状として、以下5つの例を挙げます。
- ①装用中は問題ないが、終日装用後は張り付くので外しにくい
- ②装用開始から数時間後に、張り付く感じがあっても我慢している
- ③装用中の張り付く感じが気になり、数時間で外してしまう
- ④装用中の張り付く感じがひどく、目を開けているのが辛い
- ⑤終日装用後、張り付くので外す際に痛みをともなう
これらの症状にあてはまる方は、下記の予防法を知っておくと良いでしょう。
- 目を乾燥させないようにする
- 「張り付く感じ」がする場合
それぞれ詳しく解説していきます。
目を乾燥させないようにする
目は何かに集中しているとき、無意識に「まばたき」が減り、乾燥しやすくなっています。
コンタクトレンズの装用中は、「まばたき」を意識しましょう。
図1のような浅いまばたきだと、目に潤いが不十分です。図2のような深いまばたきを心掛けてください。
また、「空気の乾燥」も目に大きく影響するので、加湿するなど生活環境を見直すことも大切です。
目の乾燥が改善されない場合は、ドライアイの可能性もあります。早めに眼科を受診しましょう。
ドライアイではなかったとしても、目薬を処方してもらうことで、乾燥を予防できます。
ドライアイについて詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。

「張り付く感じ」がする場合
コンタクトレンズが張り付くと感じる場合は、レンズに汚れが蓄積されているか、目に合っていないレンズを装用している可能性もあります。
まず、コンタクトレンズの汚れを予防するには、日常のレンズケアを正しく行うことが大切です。
コンタクトレンズが汚れると、レンズの質を低下させるため、さまざまな眼障害につながります。
「正しいケア方法」や「レンズ汚れによる眼障害」については、こちらをご参照ください。※参考2
また、レンズ汚れの予防には、装着薬を使うと良いでしょう。
- クレオモイスト(CREO)
- 装着薬は装用前にレンズになじませることで、不具合を未然に防ぐ効果があります。
すべてのコンタクトレンズに使えます。
クレオモイストを購入する
次に、コンタクトレンズが目に合っているかどうかは、自己判断できません。眼科で検査してもらいましょう。
コンタクトレンズの乾燥感に影響する原因として、「ベースカーブが合っていないこと」が挙げられます。
ベースカーブは、微妙な違いにより目の形と相性があるのです。
自分の目に合っていないベースカーブのコンタクトレンズを使うと、張り付きやすくなります。目に合うレンズを使うことで、乾燥を予防できるでしょう。
「ベースカーブ」について詳しく知りたい方は、こちらをご参照ください。

コンタクトレンズが張り付いたら慌てず対処しよう
コンタクトレンズは、目のどの位置に張り付いたかによって、対処法が変わります。
そのため、レンズが目に張り付いてしまった場合、まずはレンズの位置を確認することが大切です。
コンタクトレンズが目に張り付く主な原因は、「乾燥」です。
乾燥を防ぐには、生活環境や、使っているコンタクトレンズが目にあっているかどうかを見直してみると良いでしょう。
ただし、ドライアイや結膜炎など、目の病気によりレンズが張り付くケースもあるので注意が必要です。
コンタクトレンズを正しい方法で使っていても、頻繁にレンズが張り付く場合は、眼科の受診を検討しましょう。
ソフトコンタクトレンズの基本的な入れ方・外し方を知りたい方は、こちらをご参照ください。

参考資料
- 参考1:一般社団法人 日本コンタクトレンズ協会:コンタクトレンズの使用方法について
- https://www.jcla.gr.jp/contactlens/howtouse.html
- 参考2:日本コンタクトレンズ学会:正しいコンタクトレンズのケア
- http://www.clgakkai.jp/general/study.html