コンタクトレンズのメリット・デメリットは?メガネとの違いも解説
最終更新日:
公開日:

「コンタクトレンズを使ってみたいけど、よくわからなくてなかなか手が出しにくい」など、お悩みの方はいませんか?
メガネとコンタクトレンズでは、見た目の印象も変わりますが、生活時の利便性も大きく変化します。
こちらの記事では、コンタクトレンズのメリット・デメリットの説明をしていきます。メガネとの違いも解説していくので、自分の生活に合うのがどちらか確認していきましょう。
コンタクトレンズのメリット
コンタクトレンズには以下のようなメリットがあります。
- 見た目の印象を大きく変えられる
- 左右差や強い度数にも対応
- 曇ったり汚れたりしづらい
- ズレにくく、スポーツのときにも快適
- ハードコンタクトレンズは乱視矯正力が高い
コンタクトレンズは、見た目の印象だけでなく、スポーツ時などにもケガすることなく快適な視界を得られます。
また、左右の度数を細かく合わせることができるのもポイントです。
それぞれ詳しく解説していきます。
見た目の印象を大きく変えられる
メガネからコンタクトレンズに変えた時、見た目の印象を大きく変えられます。裸眼の印象のまま変えたくない方は、コンタクトレンズが良いでしょう。
また、コンタクトレンズには、レンズの縁に色がついたカラコン(カラーコンタクトレンズ)などもあります。
華やかな印象にしたい方は、カラコンがおすすめです。
カラコンについて詳しく説明している記事はこちらです。気になる方はぜひご覧ください。

左右差や強い度数にも対応
コンタクトレンズは、左右の度数が大きく違う方でも細かく合わせられます。
メガネは、レンズの厚みによって視界の対象物の大きさが変わります。左右で度数が大きく違うと、右目と左目の対象物の大きさが異なるため、違和感を感じる不揃いな見え方になってしまいます。

しかし、コンタクトレンズは目に直接つけるため、対象物の大きさがほぼ変わりません。そのため、視界に違和感が出ずにすっきりとした見え方になるでしょう。
また、コンタクトレンズには遠視・近視・乱視度数など豊富な度数展開があります。加えてハードコンタクトレンズは、乱視矯正に優れています。自分の目に合うコンタクトレンズを見つけられるでしょう。
曇ったり汚れたりしづらい
コンタクトレンズは、メガネのように湯気や外気によってレンズが曇ったりしません。
そのため、常に良好な視界を得られます。
ただし、目にトラブルを抱えている場合は、視界が曇ったり、目やにが出てきたりしてしまいます。
目に違和感を感じるときは、コンタクトレンズの使用を直ちにやめて、眼科受診をしましょう。
ズレにくく、スポーツのときにも快適
コンタクトレンズは目に直接付けるため、スポーツなどの激しい運動でも視界が良好です。
メガネは、運動時にずれてしまったり衝撃が加わるとケガにつながったりします。
加えて、コンタクトレンズと比べて視野が狭いためスポーツを行うときは不便が多いです。
そのため、スポーツ時は裸眼時と同じ視界の広さを保てるソフトコンタクトレンズが最適といえるでしょう。
ただし、ハードコンタクトレンズは激しい運動をすると外れてしまいやすいため、スポーツ時はおすすめできません。
ハードコンタクトレンズは乱視矯正力が高い
ハードコンタクトレンズは、乱視の矯正力が高いです。※参考1
乱視には、大きく分けて「正乱視」と「不正乱視」のふたつの種類があります。
正乱視は、角膜や水晶体が一定方向に歪んでいるために起こる乱視をいいます。正乱視は、メガネ・コンタクトレンズどちらも矯正が可能です。
不正乱視は、角膜の表面が滑らかではなく、不規則なために起こる乱視をいいます。不正乱視は、メガネとソフトコンタクトレンズでの矯正ができないため、ハードコンタクトレンズでの矯正が必要です。
ハードコンタクトレンズは、正乱視・不正乱視どちらも矯正が可能なため、乱視矯正に優れているといえるでしょう。
ただし、正乱視の水晶体によるゆがみは乱視の矯正ができない場合があります。眼科へ受診して確認しましょう。
また、ハードコンタクトレンズは、酸素の透過性が高いです。レンズ自体が固い素材でできているため、慣れるまで時間がかかりますが、長時間装用に向いているコンタクトレンズです。
コンタクトレンズのデメリット
コンタクトレンズにはメリットだけではなく、以下のようにデメリットもあります。
- コストがかかる
- 1DAY以外はケアが必要
- 目のトラブルの原因になることもある
コンタクトレンズは、消耗品のため毎月コストがかかります。
加えて、目に直接つけるため、メガネと比べると目の負担もかかるでしょう。
ここからはコンタクトレンズのデメリットを説明していきます。
コストがかかる
コンタクトレンズは、レンズの使用期間がそれぞれ決められているため、一定期間で買い替えが必要です。1DAYタイプは一日使い捨てとなっています。
また、2WEEKタイプや1MONTHタイプだと、コンタクトレンズを洗浄するケア用品も必要です。
メガネは、破損や度数が変わらない限り、買い替える必要がないため、コストを抑えたい方はメガネが良いでしょう。
1DAYタイプのレンズ以外はケアが必要
コンタクトレンズは、1DAYタイプ以外、毎日のケアが必要です。コンタクトレンズ専用のケア用品を用いて、コンタクトレンズを常に清潔に保たないといけないため、手間がかかります。
メガネは、レンズ部分の汚れが気になるときに拭くと簡単に汚れを落とすことができるため、楽に使用できます。
ただし、1DAYのコンタクトレンズは、一日使い捨てのため手間を省けます。毎日使用する場合はコストがかかりますが、ケアが手間だと感じる方は、1DAYのコンタクトレンズを検討すると良いでしょう。
目のトラブルの原因になることもある
コンタクトレンズは、目に直接付けるため、目のトラブルの原因になる場合があります。
コンタクトレンズの誤った使用により引き起こす眼病は以下です。
- 角膜上皮障害
- 緑膿菌角膜潰瘍
- アカントアメーバ角膜炎
- 角膜内皮障害
- 巨大乳頭結膜炎
いずれも、コンタクトレンズの誤った装用時間・ケア方法により引き起こしやすい眼病のため、目の健康を守るためにも装用時間やケア方法をしっかりと守りましょう。
コンタクトレンズの眼病について詳しく記載している記事はこちらです。

コンタクトレンズとメガネの違い
コンタクトレンズとメガネは、どちらも視力矯正を行う点で同じですが、それぞれの違いがあります。
見た目の印象はもちろん、視界の広さも異なります。また、コンタクトレンズはメガネのように外気などによって曇ることがないのも特徴でしょう。
ここからは、コンタクトレンズとメガネがどのように違うのか説明していきます。
視界の広さ・見え方が異なる
コンタクトレンズとメガネは視界の広さや見え方が異なります。
コンタクトレンズは、目に直接コンタクトレンズをつけるため、視界の広さが裸眼時とほぼ同じ見え方となります。
一方メガネは、メガネのレンズ枠内での視界のため、制限された視界の広さとなります。
また、コンタクトレンズは、上下左右を見渡した際のレンズによる歪みがないため、自然な見え方でしょう。

度数が異なる
コンタクトレンズとメガネは、度数が異なる場合があります。

コンタクトレンズは、レンズを目に直接つけますが、メガネは目の表面の距離から約12mm離れています。
そのため、近視の方はレンズの光学特性上、コンタクトレンズは弱めの度数、メガネは強めの度数になるのです。
メガネと同じ度数で購入してしまうと、メガネと同じ見え方にならない可能性があるため、必ず眼科へ受診し正しい度数を確認しましょう。
※場合によってはコンタクトレンズとメガネの度数が変わらない場合もあります。
コンタクトレンズを使用するときの注意点
目のトラブルを防ぐために、コンタクトレンズを使用するときは以下を必ず守りましょう。
・正しいレンズケアをする
- 装用時間を守る
- 目の調子が悪いときは装用を控える
コンタクトレンズは、目に直接つけるためメガネより目の負担が大きいです。目の健康を守るためにも適切なケアや装用時間を守ることが重要です。
ここからはコンタクトレンズの使用上の注意点を説明していきます。
正しいレンズケアをする
コンタクトレンズは、直接目に付けるため、常に清潔に保つことが重要です。
コンタクトレンズの汚れは、目の乾燥や、眼病につながる可能性があります。
コンタクトレンズのケア方法は、使用するケア用品によって異なります。使用するケア用品の説明書に従って、コンタクトレンズの洗浄を行いましょう。
また、コンタクトレンズの保存ケースも常に清潔に保つことが重要です。コンタクトレンズをきれいに洗浄しても、保存するケースが清潔でないと眼障害を引き起こす可能性があります。
眼障害を未然に防ぐには、コンタクトレンズと保存ケースをしっかり洗うことが大切です。※参考2
コンタクトレンズケースの扱い方やケア方法について詳しく解説している記事はこちらです。ぜひご覧ください。

装用時間を守る
コンタクトレンズは、目の角膜を覆っています。
目の角膜は、涙を介して酸素を取り入れ呼吸をしているため、コンタクトレンズを付けると密閉された状態になります。
コンタクトレンズの長時間装用により酸素が不足した状態が続くと、角膜内皮細胞が減少してしまいます。
角膜内皮細胞は角膜の一番内側にあり、一度減少すると再生されません。減少し続けると失明につながる危険もあります。
コンタクトレンズを装用できる時間には、個人差があります。眼科医から指示された装用時間を守りましょう。
目の調子が悪いときは装用を控える
目に、痛み・かゆみ・充血などの症状があるときにコンタクトレンズを装用してしまうと、さらに症状が悪化してしまう可能性があります。
目に症状があるときはコンタクトレンズの装用を控え、メガネを使用しましょう。また、症状の悪化を防ぐためにも必ず眼科へ受診することが大切です。
コンタクトレンズのメガネの併用について詳しく解説している記事はこちらです。ぜひご覧ください。

コンタクトレンズにはメリットが多い
コンタクトレンズは、正しく使用することによって見た目の印象を変えるだけでなく、生活の利便性も向上できます。
コンタクトレンズは、正しい装用時間・ケア方法を守れば、安心して使用できます。
初めてコンタクトレンズを試したい方は、眼科へ受診し医師と相談しながら決めましょう。
コンタクトレンズのはじめ方について、気になる方は是非こちらの記事をご覧ください。

参考資料
- 参考1:一般社団法人 日本コンタクトレンズ協会:コンタクトレンズの種類
- https://www.jcla.gr.jp/contactlens/index.html
- 参考2:一般社団法人 日本コンタクトレンズ協会:ケア用品について
- https://www.jcla.gr.jp/contactlens/care.html