遠近両用ハードコンタクトレンズのメリット・デメリットを徹底解説
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40代を超えたあたりから、手元が見えにくくなる「老眼」の症状が出てきます。
老眼の症状は、遠近両用のメガネやコンタクトレンズで対策ができます。しかし、見え方に慣れるまでに時間がかかるため、早めの使用がおすすめです。
この記事では、遠近両用ハードコンタクトレンズを検討している方向けに、メリット・デメリットや、メガネ・ソフトコンタクトレンズとの違いを解説しています。ぜひ参考にしてください。
- 目次
- 遠近両用ハードコンタクトレンズのメリット
- 遠くにも近くにもピントを合わせられる
- 乱視矯正力が高い
- 多くの酸素が目に届く
- 遠近両用メガネよりも視野が広い
- 遠近両用ハードコンタクトレンズのデメリット
- 慣れるまで異物感があることも
- ずれたり外れたりすることがある
- 長期使用するため丁寧なケアが必須
- 遠近両用ハードコンタクトレンズ以外の選択肢は
- メガネをかける
- コンタクトレンズに重ねてメガネをかける
- ソフトコンタクトレンズを使用する
- 遠近両用ソフトコンタクトレンズを紹介
- ワンデーアキュビューモイスト マルチフォーカル
- デイリーズアクアコンフォートプラスMF
- ワンデーピュアマルチステージ
- バイオフィニティマルチフォーカル
- 見え方に不便を感じたら眼科で相談しよう
遠近両用ハードコンタクトレンズのメリット
ハードコンタクトレンズは水分を含まない硬いプラスチック素材でできた、ソフトコンタクトレンズよりも小さいサイズのコンタクトレンズです。
まずは、遠近両用ハードコンタクトレンズのメリット4つを解説していきます。
- 遠くにも近くにもピントを合わせられる
- 乱視矯正力が高い
- 多くの酸素が目に届く
- 遠近両用メガネよりも視野が広い
遠くにも近くにもピントを合わせられる
通常のコンタクトレンズ(単焦点コンタクトレンズ)は1枚のレンズにひとつの度数のみ入っています。それに比べ、遠近両用のコンタクトレンズは、1枚のレンズに遠くを見る度数と近くを見る度数が入っています。
この特殊な構造により、老眼による近くに見えにくさを改善することが可能です。

遠近両用コンタクトレンズについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

乱視矯正力が高い
ほとんどの遠近両用ソフトコンタクトレンズは乱視矯正ができません。
しかし、ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズよりも光学性に優れているため、通常の近視・遠視用でも乱視矯正が可能です。※乱視の種類によっては十分に矯正できない場合もあります。
その見え方の質の高さから、一度ハードコンタクトレンズを使うと「ソフトコンタクトレンズでは見えにくい、ぼやける」と感じる方もいるでしょう。
遠近両用コンタクトレンズの乱視矯正について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

ハードコンタクトレンズの特徴について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

多くの酸素が目に届く
角膜は血管のない組織のため、涙を介して空気中の酸素を取り入れています。コンタクトレンズを付けていると角膜が覆われ、酸素供給量が低下します。目の健康を守るためには、「コンタクトレンズが十分に酸素を通すか」が重要なのです。
ハードコンタクトレンズは、まばたきのたびにコンタクトレンズが目の中で動くため、涙液交換を効率良く行えます。コンタクトレンズの素材を通してだけではなく、涙に溶け込んだ酸素も供給できるのです。

遠近両用メガネよりも視野が広い
遠近両用メガネは、乱視矯正もできるほか、コンタクトレンズよりもハッキリと見ることが可能です。
しかし、メガネはコンタクトレンズよりも視野が限定されるデメリットがあります。フレームが視界を邪魔したり、上下左右のレンズがないところから見える景色はぼやけて見えたりするのです。

遠近両用ハードコンタクトレンズのデメリット
乱視の程度や種類、目の状態によってはハードコンタクトレンズが望ましいケースもありますが、現在は使い捨てのソフトコンタクトレンズのほうが人気が高いです。
ここからは、遠近両用ハードコンタクトレンズのデメリット3つを解説していきます。
- 慣れるまで異物感があることも
- ずれたり外れたりすることがある
- 長期使用するため丁寧なケアが必須
慣れるまで異物感があることも
ハードコンタクトレンズは、硬い素材で黒目よりも小さいサイズのため、異物感を感じやすいです。個人差はありますが、慣れるまでに2、3週間かかると言われています。
一方ソフトコンタクトレンズは、柔らかい素材で黒目よりも大きいサイズのため、初めてでも違和感が少ないです。※参考1

ずれたり外れたりすることがある
ハードコンタクトレンズはずれたり外れたりしやすく、激しいスポーツには向きません。人やボールなどとぶつかってしまった場合、目の中で破損してしまう可能性もあり危険です。
スポーツをする際は、ソフトコンタクトレンズの使用がおすすめです。
長期使用するため丁寧なケアが必須
ハードコンタクトレンズは、同じコンタクトレンズを2~3年程使用します。汚れの蓄積により目のトラブルを引き起こさないために、毎日の丁寧なケアが必須です。
また、目の分泌物の主成分であるタンパク質の汚れは、酸化したり、固着したりする性質があります。※参考2毎日のケアでは落としきれないこのような汚れは、定期的な強力なタンパク除去で落とす必要があります。
ハードコンタクトレンズの洗浄方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

ハードコンタクトレンズの寿命について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

遠近両用ハードコンタクトレンズ以外の選択肢は
前述の通り、遠近両用ハードコンタクトレンズにはメリットも多いです。しかし、眼科で試してみると付け心地に違和感があり使用できなかったということもあるかもしれません。
そのような場合は、遠近両用ハードコンタクトレンズ以外の選択肢で老眼の対策をとりましょう。ここからは、下記3つの対策法の解説をしていきます。
- メガネをかける
- コンタクトレンズに重ねてメガネをかける
- ソフトコンタクトレンズを使用する
メガネをかける
メガネはコンタクトレンズに比べて眼の負担が少なく済みます。また、コンタクトレンズのように面倒なケアも不要です。
遠近両用メガネの場合は、視線を動かして見たいものに焦点を合わせます。1人1人の目の状態に合わせて細かく度数の調整ができるため、遠くも近くも見え方に不満が出にくいです。

メガネとコンタクトの違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

コンタクトレンズに重ねてメガネをかける
コンタクトレンズを使用していて、近くをよりはっきりと見たい場合は、コンタクトレンズの上から近く用のメガネをかけることが可能です。
遠くがよく見える単焦点コンタクトレンズの上にメガネをかけると、手元にピントを合わせることができ、長時間のスマホ操作やパソコン作業を楽に行えます。また、遠近両用コンタクトレンズの場合も、上からメガネをかけてさらに手元を見やすくすることが可能です。
コンタクトレンズの上からかけるメガネは、既製品だと価格が安いものも多く、手軽に取り入れやすいでしょう。
ソフトコンタクトレンズを使用する
ソフトコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズに比べ付け心地が良く、ずれたり外れたりしにくいです。
1DAYのソフトコンタクトレンズはたまにしか使用しない方にも向いており、ケアが不要で衛生的に使用できます。
ソフトコンタクトレンズとハードコンタクトレンズの違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

遠近両用ソフトコンタクトレンズを紹介
ここからは、当店で取り扱っている遠近両用ソフトコンタクトレンズを4つ紹介します。遠近両用ハードコンタクトレンズが合わないという方は、選ぶ際の参考にしてみてください。
- 1DAY
- ワンデーアキュビューモイスト マルチフォーカル
- デイリーズアクアコンフォートプラスMF
- ワンデーピュアマルチステージ
- 2WEEK
- バイオフィニティマルチフォーカル
ワンデーアキュビューモイスト マルチフォーカル
ワンデーアキュビューモイスト マルチフォーカルは、薄く柔らかい素材で付け心地の良いコンタクトレンズです。
レンズ内に保湿成分が閉じ込められており、一日中うるおって快適に過ごせるでしょう。
ワンデーアキュビューモイスト マルチフォーカルの特徴や口コミをより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

購入はこちらから。
ワンデーアキュビューモイスト マルチフォーカルを購入するデイリーズアクアコンフォートプラスMF
デイリーズアクアコンフォートプラスMFは、素材の約70%が水分となっており、2種類のうるおい成分が配合されています。付けた瞬間から快適な付け心地が持続するでしょう。
また、指の上で形状が崩れにくく、装着しやすいコンタクトレンズのため、不慣れな方でも扱いやすい商品です。
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デイリーズアクアコンフォートプラスMFを購入するワンデーピュアマルチステージ
ワンデーピュアマルチステージは、すべての工程が日本国内で行われており、品質管理が徹底されたコンタクトレンズです。
シード社独自の両性イオン素材「SIB」により、うるおいを保ちつつ、汚れも寄せ付けません。
ワンデーピュアマルチステージについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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ワンデーピュアマルチステージを購入するバイオフィニティマルチフォーカル
バイオフィニティマルチフォーカルは、うるおいをまとい、乾燥を防いで汚れの付着を軽減します。
クーパービジョン社独自の「バランスド プログレッシブ テクノロジー デザイン」により、遠くから近くまで自然でくっきりとした見え方が期待できます。
バイオフィニティマルチフォーカルの特徴や口コミをより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

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バイオフィニティマルチフォーカルを購入する見え方に不便を感じたら眼科で相談しよう
遠近両用のコンタクトレンズやメガネは、早めに使用を開始したほうが見え方に慣れやすいです。老眼の症状が気になったら、我慢せずに眼科へ相談に行きましょう。現在の症状や、ライフスタイルに合ったベストな対策法が見つかるはずです。
アットコンタクトでは、遠近両用ソフトコンタクトレンズを多数取り扱っています。インターネット通販がはじめての方も、スマホやパソコンから簡単に注文可能です。購入の際はぜひご利用ください。
参考資料
- 参考1:一般社団法人 日本コンタクトレンズ協会:コンタクトレンズについて
- https://www.jcla.gr.jp/contactlens/index.html
- 参考2:日本コンタクトレンズ学会 :ハードコンタクトレンズのケア
- http://www.clgakkai.jp/general/study03-2.html